ひょんなことから

来年からA支社に出向できるかも知れない流れになってきた。最初、話があったときは、どの支社からも候補者を1名は強制的に選出し、どこか別の支社に2年間は出向させる、という本社の方針であった。我が部署で希望者を募ったところゼロ。そこで、それでは私がということになった。私が犠牲の精神で行くというふうに思った何人かの若手は、代わりに自分が行きましょうか、と申し出てくれたのだが、よく訊いてみると本気ではない。それならと、改めて私が希望者として手を挙げさせてもらった。
じつは私はA支社までの通勤に住居地を変えることなく、つまり自宅から通える。というか今の職場よりも少しだけだが、むしろ近いのである。片道30分程度の差だが、現在はその片道に2時間はかかるので、それはけっこう大きかったりするのである。候補者は他の部署からはなく、私が候補ということになり、そのうち、支社の都合によっては、1年間でもよいというように本社もトーンダウンしてきた。私も1年でもいいと思ったし、週のうち1日は現在の職場に通って仕事をしてもよい、とも考えていたのだが、本社は出向者のノルマを非常勤で補填する分はフルに手当てするとのことで、現在の職場に通って勤務する必要はなさそうだ。副社長からは、定期的に支社長に報告に来るようにとの要請があったし、帰ってきたら、たくさん仕事を用意しておくとも脅かされたが。
A支社は私の専門部署は2名態勢なので、それが3名になるのだから、一人あたりのノルマは減るはずである。しかしその分、他の仕事を回されるかも知れない。1年ではなく2年となれば、お客さんではいられないだろう。それでも行ってみたいのだ。こちらに来て25年間。ロンドンの他社に10ヵ月間の研修に行ってから早10年になる。「煮詰まってきた感」はある。新しい仕事の仕方に向けた「変化」が必要なのだ。
とにかく、今日の支社長と副支社長との話し合いで、まずは2年間で申請するということになった。相手のA支社長は、受入はOKと口頭では返事してくれているらしい。部屋のこともどうなるのか、支社長が直接A支社長に訊いてくれるそうだ。非常勤のNさんにはこの間事情を伝えておいたけど、いずれ改めてお願いしなければならないし、今年辞めるSさんにも話は通してあるのだが、2年間の非常勤での協力を、やはり改めて依頼しなければならない。そして若い同僚のKさんには大変負担を掛けるので、きちんとお詫びというか、お願いをしなければならない。正式に決まるのは8月の初旬であるらしいが、さてどうなることやら。