元同僚の娘さんが

お亡くなりになったので告別式に参列する。面識はない。35歳とか。遺された絵(かわいく幼い、いずれにも独りの少女が描かれている、何とも寂しい絵であった)の飾られ方や喪主である元同僚の挨拶(ご両親に対してありがとうという言葉を遺して逝かれたとのことであった)から自死によるものだろうと直観した。精神的な病からか。おいたわしいことだ。わたしの母親が亡くなった時、いよいよ遺体とお別れという時に、父親が柩に収まった母親の顔を手の甲や手の平で撫でていたが、同じことを元同僚も彼の娘さんにしていた。柩は溢れるほどの切り花によって埋め尽くされた。葬儀場を出て行くまで見送る。