雨ということで

昨夜はバスで帰ったのだが、5分以上の遅れが出てしまって済みません、との運転手のアナウンスがあり、これはあるのとないのとで大違い。気分がよくなるまではいかないが、苛ついた心が多少はフラットになる。屋根のないバス停で冷たい雨の中、小さな折りたたみ傘を差して遅れたバスを待っている気持ちは、なんとも言い難い。しかしいつだったか、惨めさを通り越して、ふと留学中の(たしか冬休みの短い期間だけやって来ていた家族と一緒に)ロンドンでバスを待っていたある夕刻の時間(その暗さ、その冷たさ、その幸福感)をまざまざと思い出させてくれたことがある。こういうのがあるから、どんな経験も隅には置けない。
家に帰ったら、妻と娘がチョコと日本酒をVD用のプレゼントとして用意してくれていた。