土曜日だったか、

布団の中で目が覚めると外では雨が降っていて、その雨音をしばらくそのまま聞いていた。空高くジェット機が飛んでいく音に、玄関前の道路を原付のバイクが走っていく音が重なって、その間も雨音は途絶えることなく続いていて、それがだんだんと雨の滴がどこに当たって立てている音かが聞き分けられるようになる。隣の庭に植えられた花の(何という名の花だろう)そのたくさんの大きな葉っぱに当たる音、木の板にでも当たっているのか、くぐもった音も聞こえてくる。隣の雨樋はこの時期はたいてい枯葉で詰まっていて、あれはきっと、そこから溢れ出たまとまった量の雨水が、裏庭に出ていくための通路に置いてあるプラスティック容器の蓋のうえに落ちているために立てている響きだろう。
日曜はもうすっかり気持ちよく晴れて、雨がどっと落としてくれた落ち葉の掃除をした。80リットルくらいのビニル袋にぎゅうぎゅうに詰めても2袋は要る。それがまだまだ続く。やれやれ。そういえば今朝、通勤のときに自転車を漕ぎながら確かめてみたら、川沿いの桜並木はほとんど葉を落としていた。この辺りの人たちはもう今シーズンは落ち葉掃きをすることもないのだろう。