テア・オブレヒト(藤井光訳)『タイガーズ・ワイフ』(新潮社,2012)

読了。肝心の「トラの嫁」だが,この女の感じというか,佇まいがイマイチよくつかめなかったような気がしたが,「不死身の男」は魅力的で,話も面白かった。訳者も指摘しているように視点の変換も自在で,話の絡め方というか,紡ぎ方が実にうまい。ついつい次回作にも期待してしまうが,どうか焦らず,じっくり仕上げて欲しい。